日本は国連が実施している幸福度ランキングでは、幸福度の低い国の一国で先進国の中では最低レベルに甘んじています。その理由として、「国民に将来に対する不安がはびこり、そのため個人も会社も貯蓄ばかりが増えている」のが現状です。
最近は経営者のなかにも、幸福な会社づくりを意識する人が増えてきました。不安に駆られて利益を上げ内部留保を増やすだけでは、現在の「不安定な経済情勢を生き残れない」と云いだす人が目立ちます。発想の転換が必要になっています。
持続的会社経営を考えるならば、幸福な会社づくりは欠かせません。息の長い収益をあげるためには幸福な人間関係が大切です。そんなことから今注目を集めているのが、幸福をテーマに学術的な取り組みが進められています。幸福学研究から、会社が幸福に取り組むための4つの因子が挙げられています。
〇 会社の個々の構成員が自己実現を図るために目標を決めて日々成長を目指すこと。停滞したままでは幸福はおぼつきませんから、環境の変化に対応できる成長することを考えることです。
〇 「ありがとう」の気持ちを常に持ち続けること。他人に対し感謝の気持ちを持つことが幸福を生むことになります。
〇 どんな厳しい環境においても「なんとかなる」の精神を忘れないこと。悩まない代わりに真剣に問題を考え、最後はなんとかなるさ精神で吹っ切ること
〇 何事も他人と自分とを比べることはしないで、自分は自分のペースで問題や課題に取り組むことが幸福を呼びこむことになります。
これまで日本では、社員同士を厳しい競争状態に追い込んで高い業績を上げる会社を優良企業とされてきました。高度成長期に生まれた日本企業の汚点です。今なお、軍隊式の厳しい仕組みを評価する人もいますが、これからの時代に生き残るのは厳しいです。
【ひと言】
幸福な会社と社員同士の仲がよい会社とは違います。今、ヨーロッパやアメリカの会社が目標としている幸福な会社は、給与が物価以上に上がることが条件です。激しいインフレに見舞わてれている先進各国の企業では、給与が上がらないことには幸福になれません。日本でも、給与が上がる会社と据え置きの会社との間に、幸福な会社とただの会社との違いがあります。
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