連日ロシアによる攻撃が続くウクライナの戦況を見ていますと、心底戦争の怖さを感じます。その昔、自分が子供のころ聞かされた戦争で戦場に行った人の話、米軍の空襲で逃げ惑った人の話など、戦争で直接戦火に晒された経験のある人達から聞きました。
皆さん誰もが、戦争だけは二度とするものじゃないと口にしていました。自分も何となく判ったような気持ちでいましたが、今回メディアが提供している戦争の惨状を見てつくづく人の殺し合いの残酷さを見せつけられました。
特に、海外のCNNやABC、BBCなどのホームページにアップしている戦場動画は、これまでニュースで断片的に見ていた戦火とはまるで違っています。あの高層ビルを何棟も全室焼き尽くす画面は、桁外れの戦争がもたらす惨状です。
結局戦争の本質は、敵と味方との間でやるかやられるかの恐怖と憎悪のぶつかり合いです。敵が二度と立ち上がれないほどに徹底的に人間も構造物も壊すことに戦争の本質はあるようです。戦争は、終わった後のことなど考えずにただただ壊し続けることのようです。
プーチンという人は、敵を徹底的に壊すことだけに執念を燃やしているようです。これはプーチンに限らず、軍事好きと言われる人に共通する関心事のようです。そして戦争が続いている現状で、日本の軍備増強を言い出している人も、モノゴトを深く考えない人か壊すことに関心が深い人のようです。
現在の日本の財政状況を考えると、この国にこれ以上の軍備増強は無理です。社会保障費や公務員の人件費を削ってしか武器を買う手立てはありません。コロナ感染の大流行で緊急避難的にじゃぶじゃぶの補正予算を組んでいますが、日本の実態は21年時点でGDP比256%もの国の借金を抱えています。ギリシャを抜いて世界最悪です。
コロナ騒動が収まったとき、この膨大な国の借金が国民一人一人に圧し掛かることになります。最近は誰もが気づいてきたように、多額の借金によって円の為替相場はどんどん下がることになります。インフレ対策のために政策金利を引き上げることもできません。税金だけが、国民と会社に重く圧し掛かることを覚悟する必要があります。
【ひと言】
政府日銀による金融緩和に関して、安倍元首相が再度登場するまで多くの経済関係者は反対し続けました。それを強行した元首相は、「私は賭けに勝ちました」と国会で胸を張ったものです。あれから9年が過ぎ、日本経済にとって金融緩和は逆回転を始めています。金融緩和をきっかけに民間の資金需要が上昇したなら、デフレ脱却のための政策として成功でしょうが、現実は緩和をしても預金には回っても、設備投資や消費には回りませんでした。借金だけが増え、デフレからの脱却には失敗でした。
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