中小企業経営者が自社のビジネス拡大を考える時、手持ちの販売データを活用してAI(人工知能)による分析で売り上げを上げようとしたのは、コロナ感染が拡大する前までの話でした。AIをビジネスに取り入れる動きは既に日常化していますし、AI導入による分析の欠点も最近は見えてきています。
ソフト開発をしている経営者のSさんによると、高いカネを払ってAIによるデータ活用の販売戦略を導入しても、同じ業界にAI導入で先行している会社があると、似たような戦略にしかならない傾向がAIにはあるようです。ライバル社のデータがどのようなものか見当がつかないけれど、結果として実施する戦略は似たようなもので中小にはリスクが大きいといいます。
そのため2010年代のようなAI導入の熱気が中小の会社ではなくなっているといいます。AIはあくまでも経営者がビジネス上の判断をするとき、参考になる資料として活用するもの。最後の判断をするのは経営者自身です。普段何気なくつかっている“判断”という言葉には、多くのデータをもとに答えを導き出すことです。
この判断に対比する言葉として“決断”があります。こちらはデータに頼ることをしないで、エィヤーと自分の直感を頼りにモノゴトを決める方法です。よくモノゴトに行き詰って逃げ場がなくなったとき、エイサーで決める人はいます。その方法で何とかなったという人も少なくないです。
また自分の直感を普段から鍛えている人もいるといいますから、判断の世界は不思議です。いつまでもダラダラとデータ頼りに考えればいいというものでもありません。常に時間に追われているスポーツの世界では、この直感力が大きな武器になります。
判断も決断も、常日頃からモノゴトを考えて悩んでいる人にとっての最後の決め方の方法。普段、何も悩んでいない人がモノゴトを決める時には、データを基にした判断をするべきです。日ごろから決められないで悩んでいる人は、“決断”という方法もあることを覚えておいては。
【ひと言】
考える行為には、人によって色々なスタイルがあります。企業経営に関わると常に判断を求められる考える行為を迫られます。よく頭の中であれこれ考えている人がいますが、これは考えるとは言わないで悩むといいます。悩む人はいつまでも結論がでないのが特徴であまり勧められません。考え方としては、文章として書くことで整理するタイプ、また図表や記号と文章とを組み合わせるタイプの人もいます。意外と多いのが、人と話をしながら整理するタイプ。自分なりのスタイルを確立して、早く結論を出す方法を身に着けるべきです。
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