“わたしの会社は成功してると思いますか?” 開業した人からこう質問されることはとても多いです。起業準備から開業してその後の起動に乗るまでの1年、2年は、自分のビジネスのポジションがみえなくて不安に思う人は多いです。
一般的には、儲かって黒字経営をしているかどうか判断基準になるのでしょうが、それまでの赤字かトントンの状態の会社はとても不安定です。経営者の気分一つでいつ廃業してもおかしくない状態が続きます。
現在、儲かっている会社の世界的代表格ともいえるアップルやグーグルも、設立当初は長い赤字期間に苦しんでいます。普通ならとっくに諦める起業でしたが、エンジェルと呼ばれる根気のよい投資家たちに助けられ続けていました。
その後黒字化してからも、何度か危機に襲われています。結局、起業家や経営者にとって、岸から飛び込んで海中を泳ぎ続けている間は成功であり、疲労困憊で泳ぎを止め岸に上がったら失敗ということです。
暴風雨や高い波に襲われることがあっても、泳ぎ続けるのが起業家や経営者ということになります。やはり、安易な気持ちでビジネスの成功や失敗という言葉は使うべきではないと思います。
起業やビジネスには、儲かるという基準の他に「やりがい」という基準があります。あなたのビジネスによって助けられたり、喜んでもらえる人が増えることは、儲けること以上の大きな励みになります。
「どうしたらお客さんに少しでも喜んでもらえるか」を考えることの方が、ビジネスに関わる人間としては大事なこと。ビジネスの海を泳いでいる最中に、「自分は何故泳いでる?」なんて考えるのは溺れる最大の理由であることは確かです。
【ひとり言】
アマゾンは起業以降、赤字経営が長く続き世界的に有名になっても赤字でした。ただ既に上場を果たしていて株価は上昇が続いていたため、投資家から不安視する声はほとんどありませんでした。日本ではコロナ禍によって業務転換を果たした「出前館」が、20年以降赤字が続いています。売り上げを上げると上げるほど赤字額が大きくなる先の見えない赤字です。この仕組みを続けていくとその先に黒字がみえるならよいのですが、今の感じはいつまでも赤字のような気がします。
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