「わたし、失敗しないので」 TVドラマ「ドクターX」での米倉涼子の決め台詞です。今の時代、ほんとにほとんど失敗したことのない人もいたりします。何か新しいことをするとき、事前にネットやYouTubeをみて調べることで、ほとんど悩むことをなく新しい仕事ができると豪語する人そしてです。
ではこの調子でビジネスも上手くいくかといいますと、多分誰にでも知られているルーチンワークならそこそこできそうです。でも誰もができるルーチンワークではお金になりません。少しでも売上げを高めようとするなら、他がやっていない新しいことをしなければ、収益は上がらないのが今の時代です。
そして新しいことを身に着けるには、時間をかけて失敗を続けるしか学ぶ方法はありません。普段から失敗をほとんどしない人は、失敗に対する耐久力がありません。簡単に成功する方法を身に着けた反動で、誰もが足を踏み込まない領域まで諦めずに続ける、根気を養うことをしないで終わってしまいます。
ビジネスで新しい手法を見出すことは、科学研究の世界で新発見を見つける行為に似ています。何度も何度も失敗を重ねながら、徐々にこれまで発見されていない領域に入り込むことができます。ビジネスにおいても試行錯誤を続けた結果、新たな利益の泉を見つけられます。
人間的には、事業経営者として本物の賢さを身に着けることが可能です。ビジネスで成功につながる空気感や息遣い、集中法を覚えることができるようになります。これらは、ネットやYouTubeによって簡単にできる失敗しない方法では身に着きません。
なんでもかんでも失敗ばかりしている必要はありません。大事なスキルを身に着けようとするときは、簡単な方法に頼らないで最初の一歩から失敗覚悟で時間をかけることも大事です。今の時代でも、失敗を重ねることでしか身に着かない能力はあります。
【ひとり言】
日本の経営学では、幸運、失敗経験、リーダーシップなどはあまり評価されません。米国のMBA(経営学修士)では幸運にまで研究が進んでいるようです。単に運がよい悪いということだけでなく、運を招き入れる考え方や日ごろの習慣など、けっこう奥行きは深いところまで神経をつかうようです。
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