日本ではこの10年以上に渡って不動産バブルが発生しています。地価の公示価格上昇が続いていますし、マンション価格も絶えず上がり続けて収まる気配がありません。日銀による金融緩和政策の継続が大きく影響しています。外国人による投資目的の建物購入も増えています。
時を同じくしてメダカの飼育が全国的に広がっています。過って、わが国では童謡にもよく歌われたメダカですが、一時期絶滅危惧種に指定されるほど自然界では減少しました。それが都市の家庭で飼われるペットとして個体数が急速に伸びています。
ペットフード協会調べによると、22年は第一位が犬で11.1%、二位は猫で9.6%です。そして三位はメダカで3.5%。犬や猫には大きく離されていますが、金魚、小鳥、亀など抑えてメダカ人気は健在です。
日本は人口が減少に転じて、今後数十年に渡り減り続けることが確実視されています。反対にペット数は増え続け、コロナ感染の大流行によりペットブームに火が付いたともいわれます。なかでもメダカは新参の大型ニューフェースともいえる存在です。
同じバブルでも、不動産は数千万円から1億円以上も投入され金額が半端ではありません。メダカの場合、普通はオスメスをペアで購入するのが一般的で、金額も3000円程度が標準的。その昔、熱帯魚売り場の片隅で1匹50円程度で売られていたのとは様変わりです。
このメダカの世界、最近は1万円以上もするブランド物のメダカが登場しています。しかも高額のメダカを買う人の大半は、繁殖させてブリーダーとして副業を目指していると云われます。起業の第一歩をメダカ販売から始める人がいるようです。
同じバブルでも、不動産とメダカでは天と地ほどの開きがあります。ただ気になるのは、不動産売買の多くは外国人投資家の手によって動かされ、日本人はメダカのブリーダーを目指して飼育に励む。不動産とメダカでは、日本がどんどん小さくなっている象徴的出来事です。
【ひとり言】
最近は日本国民も企業も投資に資金を使うことがホント減りました。米国ではEV(電気車)やバッテリー製造のため、日韓独の自動車メーカーが次々と工場建設が動き出しています。日本では、やっと政府の資金をあてにした半導体工場が建設される程度で、まったく投資の対象とはならない国になりました。いつの時点からか、学術研究者が非正規雇用となり本気で研究や開発することより、組織のなかで出世することばかりに関心が向くようになっています。
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