国内小売りでは異色の製造販売を展開する家具・インテリアのニトリが、今度は電子取引(EC)で新たなチャンスを伺います。来年をメドに現在約900億円を売り上げる「ニトリネット」で、他社の商品を取り込んで販売増の支援しようとするもの。
現在日本のECではアマゾンジャパンが圧倒的強さを誇っていて、3兆2千億円もの売上げをあげています。楽天は5兆6千億円と発表していますが、ネット関連の全ての売上げを公表しているようで、アマゾンの一人勝ちとも言われています。
このアマゾンにニトリが挑戦しようとする構図です。ニトリの場合、家具とインテリア関連で約5万点の商品を扱っています。大半は自社製造による低価格品が中心。そこで新たなEC戦略では、中高価格品を揃えて家具・インテリア以外にも広げると想像できます。
新たに家具を揃えようとするときは、購買意欲の旺盛な若い二人が結婚生活を始めようとするとき。また新居に移ろうとするときなど、高額品でも思い切って購入してくれる小売りにとってはアイデアが生かしやすいビジネスチャンスのとき。ニトリとしてはこのタイミングを逃さずに、他の会社にもつなげるためのEC拡大。
アマゾンと比較すると、国内の小売りで最もECによる売り上げを上げているのは家電量販店のヨドバシで約2千億円。アイデア次第でアマゾンとの差を縮める余地は十分あります。世界的にも、アマゾンでの購入疲れが最近広がっている気がします。
今世界的な傾向として、デパート型の何でも販売は飽きられていて特色ある専門店に人気が集まっています。EC市場でも利便性さえ落とさなければ、専門店で購入を希望する人は今後増えそうです。日本は米欧と比較してまだまだECの利用率は高くありません。提供する運営会社側のアイデア次第では、もう一段広がる可能性は十分高いです。
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