米国ではトランプ前大統領が、ペンシルベニア州バトラーでの共和党集会での演説中に銃撃されました。運よく右耳を撃たれただけで、生命には影響がなさそうです。現地で15日からはじまった共和党大会にも、初日から参加できるようです。
確かにトランプ氏という人は幸運の人です。前回当選した2016年も米国は景気がよく、対中国との貿易で高い関税をかけても米国経済に悪い影響はありませんでした。逆に2020年に引き継いだバイデン大統領は友好国との経済連携で苦労しています。
今年11月5日の大統領選挙では、今回の襲撃を受けトランプ氏楽勝の予測が急速に高まっています。このままトランプ氏が大統領に就任することが米国にとっても友好国の日本にとっても、本当に幸運なことなのかは考えらされられることと思います。
例えトランプ氏は幸運であったとしても、果たして多くの米国国民が幸運になるのかは全く別なこと。しかも日本にとっては、同盟国とは言いながら貿易で関税をかけられることは避けられず、その上に軍備費の負担増額を求められることは確かです。
しかも米国景気は、今年後半以降次第に悪化することが予想されています。前回の16年のような経済環境ではないことは確か。ロシアのウクライナ侵攻に関しても、もしプーチンの領土侵略を認めるようなことがあると、他の紛争地でも侵略が正当化される危険があります。
トランプ氏の侵略を許すプライベートルールが国家間で認められると、各国の軍事力に点火して回るようなことになりかねません。下手をすると第三次世界大戦にまで発展する危険性をはらんでいます。トランプ氏襲撃は、不幸のドアを開けてしまった可能性さえあります。
現在進行しているウクライナ侵攻やガザ攻撃をみると分かりますが、一度戦争がはじまりますと過去の戦争では平均3年強は続くようです。しかも戦争が終わると国土の再建と兵士の心の病が社会不安を起こします。日本のように大変な額の借金を抱える国が、その後にこんな負担を背負うとなるとほぼ自殺行為です。戦争をするよりは、外交努力で戦争には加担しないことです。
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