長年兵庫県明石市市長を務めてきた泉房穂さんが、兵庫県斎藤知事に関して面白い発言をしています。泉さんが市長時代に、これから兵庫県知事選への出馬を計画していた斎藤知事と、二人だけの差しで話しをしたことがあるそうです。
その会話のなかで斎藤知事が自分の名前の「元彦」は、祖父が元兵庫県知事の金井元彦から取った名前と知らされた。祖父は金井元知事を尊敬していて、自分も同じ知事を目指していると話したようです。過っての内務官僚から知事になった金井氏です。
この金井氏は、知事としての業績よりも「不幸な子供の生まれない運動」に熱心に関わった人物。今年最高裁判決で国が敗訴した強制不妊を進めた側の人です。元彦という名前を通じ、奇しくも日本の行政史に名を残すことになった二人です。
また兵庫県知事に就任する人物は、金井氏をはじめ歴代国の高級官僚ばかりが名前を連ねるポストのようです。内務省、自治省、そして現在の総務省まで自民党の支援を受けて知事に就任しています。斎藤氏は維新の推薦まで受けていますが・・
今回斎藤知事の横暴な行動ばかりが問題視されています。本来知事である以上、どのような仕事をこの3年間してきたのか一緒に話題になるべき。なのに仕事に関してはまったく話題になりません。わたしの経験では、パワハラで訴えられる人に共通するのは、職員と一緒に仕事に取り組むことのできないタイプであること。
仕事のできるできない以前に、パワハラ人間には個人で取り組む以外、集団での大きな仕事はできないことが特徴です。これは今後開業を目指す人にとっても教訓にして欲しい問題です。現代のビジネスではパワハラ人間が取り組める仕事は、事業の規模がどうしても小さいものになります。
大きな事業に取り組むならば、自身の中にあるパワハラ気質をなくしておくことです。スティーブ・ジョブズにしろ、イーロン・マスクにしろ、わがままな性格のようですが、スタートアップ時代のメンバーとは事業を破綻させることなく、巨大な組織づくりの成功しています。
わたしは最近の地方行政では、前熊本県知事だった蒲島郁夫さんや千葉県知事の熊谷俊人さんなど、地方よりも国の政治に関わって欲しい政治家が多数いることに注目しています。蒲島さんは、農協職員から米国の農業労働者として働いた後、政治研究で東大教授になっています。熊谷さんは、NTTコミュニケーションズから千葉市議、市長を経て知事になっています。公務員から知事への一本道ではなく、色んな仕事をしてリスクを取った後に知事になり、県民のための仕事をしている人です。世襲や官僚から政治家になる人とは取り組みが相当違っています。
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