石破茂首相が誕生しました。この国では1955年から一時期を除いて自由民主党がほぼ一貫して政権を担っています。2009年から3年ほど民主党に政権を取られて以降は、政権を守ることだけに汲々とした国家運営が続いています。世界を見渡してもこれほど長く政権を維持している国はないと思います。
ただ中国、ベトナム、キューバ、北朝鮮のような共産国は、日本と同様に第二次大戦後は一貫して共産党政権が一国支配を続けています。日本の制度が共産主義と似ていると云われますが、多分一党支配を続けていると似たような体制になってくるといわれますから、あながち的外れではないかもしれません。
中国で習近平主席が長く政権に留まっているのは共産党内の腐敗を一掃するためといわれました。ベトナムにおいても、今年国家主席が汚職の疑いで辞任しています。資本主義国日本でも政治資金規正法違反で多数の裏金議員がいることがはっきりしています。検察は違法に目を瞑ってしまいました。
あまりに長い期間自民党が与党の座にあることから、本来公平であるべき検察もマスコミも官僚も大企業も大学も、総ぐるみで与党の味方になっています。こうなってくると、日本の最高権力そのものが腐り出しているのではと疑われます。これまで世界の民主国家で同じ政党が政権を維持し続ける国がなくなっているのはやはり腐敗です。
今の日本は、法案を一本通すにも与党への献金やパーティー券購入が必要であることは裏金問題から見て取れます。本来なら裏金議員を厳罰にすることで自民党は身をきれいにできたはずです。ところが厳罰にしたなら、3分の1近い議員がいなくなる心配があって矛を収めました。
今の自民党議員も、まさか次の選挙で政権交代が起こるなどとは思っていないはず。多くの自民党議員は12年の第二次安倍政権以降に国会議員になった人たち。野党が弱体化したため、党本部に逆らわない限りは楽な選挙と何も難しいことは考えずに安穏とした議員生活が楽しめます。
国民が物価高と公的資金の徴収に苦しんでいるなか、他国の議員に比べて多額の歳費を貰ってのんびりした毎日を過ごしています。こんな時こそ自民政権にストップをかけて政権交代を実現すべきです。政策競争のない世界はどんどん社会が退化します。日本が腐るのを阻止するためにも、自民党には与党を止めてもらう時期です。
自民党政権がこんなに長く政権を維持している理由の一つとして、国民に向けての住宅ローン制度があると言われます。これは他国にはない制度のようで、多額の資金を貸し出すことによって反政府的な行動を抑止する効果があると言われます。外国と違って国民が大人しいのは、住宅ローンによって行動が縛られているとされますが、それにしても大人しすぎませんか。
マーケティング・経営ランキング