総選挙も後一週間を残すだけになりました。常々思うことですが、日本は首相の自己都合によって国会を解散できる国です。その効果が発揮されていると思いますが、戦後約70年以上に渡って自民党が政権与党を続けています。外国の民主国家では考えられないことと思います。
その結果、国会議員の中には親の代から祖父の代から、人によっては4代に渡って国会議員という一族まで登場しています。民主主義というよりも、家業を代々引き継ぐ封建社会に立ち戻ったような政治屋一家が多数みられるようになりました。
日本社会は戦前まで封建主義でした。男社会で家父長制、長男が家督を代々継ぐことによって社会の安定を保ってきました。ただ社会の安定により固定化しますから、経済成長はとても緩慢になります。現在のハイテク時代を封建制によって乗り越えることはムリです。
新たな技術革新は、平等な社会でなければ生まれません。今でも封建制を採用している中東の国々から画期的発明が生まれないのは、社会を一変するような土壌がないからです。日本の政治においても、女性議員は少なく、貧困層に対して冷たい、社会弱者を救おうとしないのは世襲政治だからです。
しかも世襲政治の担い手たちは、新たな収益手段を考える能力がありませんから、やることというと赤字国債を大量に発行し予算の原資不足を補っています。日銀は政府の子会社なんてデマを言いふらし、どんどん国債引き受けをさせて財政の帳尻合わせをしてます。
このまま国債発行を続けますと、まもなく赤字国債の引き受けが難しくなる事態が起こります。その前には、日本政府が発行する国債は信用できないなんて烙印を押されると、予算を組めない事態が本当に起こります。今の日本は、アベノミクス以降とんでもなく危ない橋を渡っています。
国民がこの危険性を察知して赤字国債発行の減額をしようとするなら、国政選挙でムダな国債発行を止める政党に投票するしか止める手はありません。財務省の横暴を止めさせることも大事ですし、国の予算の使い方を見直さないといくらでも、公金をどぶに捨てるような使い方ははびこります。
最近自民党も公明党も、政治を安定させることの重要さを口にする政治家が増えています。世界では戦争は起こるしインフレも発生しています。安定した政治など今の時代ムリなことです。世襲政治家に限って安定、安定を連呼しますが、安定を求めた結果が「失われた30年ですから、この安定という言葉は毒をもっていると考えて間違いないです。
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