朝電車に乗って周りを見渡しますと、向かいの7人掛けシートの大体5人くらいはスマホとにらめっちです。ほとんど周りに関心を向けることもなく、一心にスマホからの上情報に見入っています。電車の中だけでなく、路上を歩きながらもスマホから目を離さない人はけっこういます。
10代から40代くらいまでの人の多くはネット情報が大好きなようです。ただ頭の中に情報を詰め込むことによって、他方で何かが失われていることも確かです。誰の頭のなかもそれほど大きなキャパがあるとは思えません。
最近私わたしが気になっているのは、兵庫県知事選挙で当選した斎藤知事の表情と能力です。まるで能面のように表情を顔に出しません。そしてたいへん露出の多いネットでもテレビでも、質問には最小限のことしか答えません。またこれまでの兵庫県の行政に関することもほとんど自分からは話しません。
事前に自分で発言を決めているようでもあり、能力を推し量るための発言はまったくしない人です。このような人は公務員には向いているかも知れませんが政治家としては不向きです。そのため兵庫県に何が問題なのか、あれだけメディアに登場ほとんど他県の人は分からない思います。
下手をすると兵庫県の人でさえ、自分の地元で何が起こっているのか理解できていない人がいるのではないかと思います。斎藤知事は東大卒で高級官僚ということで、日本人は勝手に頭がよくて行政に精通していると思い込んでいる人がいっぱいいそうです。ただ20年以上前の卒業生がみんながみんな今も優秀とは限りません。
若い時は優秀であっても、実社会にでてタダの人になるケースはとても多いです。日本社会では、東大出をいつまでも高く評価する風潮があります。ただ官僚社会を除くと、民間においては東大出は苦戦しています。特に最近のビジネス社会には、生成AIというとびっきりの優等生がいますから頭脳比べでは東大出は厳しいです。
そろそろ兵庫県の斎藤知事に関しても、これまでの実績やこれから何をしようとするのか、能力を評価する時期にきています。今回の選挙においても、ほぼ支援してくれる人脈一つ作れなくて、怪しげな連中の助けによって勝利した選挙でした。スマホばかりを見ているよりも、人を見る目を鍛える方が今は重要です。
日本せ政府はたいへんな借金を抱えている国です。問題なのは1868年の明治維新から今日まで、日本の政治機構は政府と都道府県と区市町村の3層構造のままであること。情報機関の発達していなかった明治時代なら、3層でもよかったかも知れません。今は政府から直接区市町村まで、何の問題もなく情報伝達が可能なことです。そのため現場の区市町村は政府からと都道府県からの2本立ての指示を受けるケースが出ています。都道府県議会が何をしているのか、ムダな公費が掛かっていることが問題です。
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