アメリカンジョークの一つに歩きながらガムを噛めない元大統領の話があります。歩くこととガムを噛むことの2つの動作を、一緒にできないほどに不器用な人の象徴として使われます。名人や名工と言われる人の中には、不器用な人が少なくないです。修行時代には仕事が遅いためよく怒られ、何時辞めようかばかりを考えているタイプ。
仕事の器用な人は、一つの仕事に関心が薄いために長続きせず、不器用な人は何時までも飽きずに取り組む、特技ともいえる辛抱強さがあります。この不器用な人は、会社でパワハラに遭うことも多く、会社を辞めて自立したいという話をよく聞きます。
仕事のスピードが遅く成果も上がらないため、周りからパワハラを受けやすいタイプといえます。このような人の場合は起業の判断は難しいです。不器用な人は、起業しても独り立ちするのに時間がかかります。ただ、起業して大成するのはこのタイプ。
ただ不器用な人は上手くいったからといって、不器用な誰もが起業に成功する保証はありません。大事なことは、自分の特性をよく知った上で勤めるなり、起業することを考えることです。単にパワハラから逃れるために起業しても、上手くいくわけはありません。とは言っても、パワハラで追い詰められ最後は自死するようなことになっても悲劇です。
年齢を重ねて判るのは、飽きずに一つの仕事に取り組んでいる人は強いです。若いうちは器用な人が重宝がられますが、50歳あたりからは不器用な人が器用な人を使うようになります。ただいくら不器用でも、向上心がなく物事を継続的に続けることのできない人はムリです。
【ひとり言】
不器用な人は、若いときは仕事覚えが悪くて馬鹿にされることが多い。ただ、一旦仕事の全体を身体で覚えたら能力を発揮します。大手企業の中には、入社時には先輩にパワハラされていた新人が、10年20年経って仕事を覚えたとき、経営サイドまで昇進するもあります。昔、パワハラをした側の先輩が、昔の新人に使われるようなケースさえありますから、人付き合いには注意が必要です。
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