日本経済研究センターが公表した、50年後の日本経済の予測が話題になっています。日本経済新聞の関連会社が行った予測ですから、しっかり予算を使って根拠に沿った予測と思われます。まず驚きは、50年後の2075年の一人当たりGDPが、24年の世界29位から45位まで大幅に下げていること。
現在世界のGDPで日本は第4位の経済大国とされています。ただ国民一人当たりとなると29位ですから、今では大国といえるほど個人所得があるわけではありません。ただ45位となると、チェコ、カザフスタン、ロシヤよりも下位ということになります。
また注目すべきは75年の人口は9700万人です。急激な人口減少と同時に世界第5位の移民受け入れ国に変貌しているようです。外国人人口は、1600万人と6人に1人が外国人ということになります。もう移民入国反対なんて言っていられないほど、外国人労働者なしには成り立たない国になりそう。
ただ日本経済は世界45位ですから、移民の人がそんな貧しい国に移り住むのかは不安です。最近戦争被害や独裁国家から命からがら逃れてくる人が増えています。これらの人は難民であって移民ではありません。移民の場合は自分の意思で相手国を選んで入国する人です。
若い人には酷い話ですが、この国はそれほど将来の暗い国です。この10年、20年を振り返ると分かりますが、将来の目標設定をしっかり考えて政治を行っているわけではありません。目先の選挙ばかりを意識して、国政選挙に勝つことばかりを考えた政治を行っています。
1000兆円を超える赤字国債を発行し続け、今では毎年当たり前のように2割の借金によって年度予算を組んでいます。現在のインフレの時に借金を返さないと、多分この先返済することは難しくなります。すると50年もしないうちに予算が組めなくなることも考えられます。
10年前の安倍内閣の時代、日本は自国通貨が強力で貿易黒字も巨額なのでいくら借金をしても大丈夫と触れ回っていた人たちが、最近は口を閉じてしまいました。「日銀は政府の子会社なのでいくらお札を刷っても大丈夫」と言っていた安倍元首相も亡くなりました。結局借金ばかりがどんどん増え続けています。今ではこの借金なしには予算が組めない状態です。先の戦争と同じで、誰が責任を取るでもなく国民に借金のツケは回ることになりそうです。
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