ビジネスに関連する書籍はとても多く売られています。また起業やスタートアップに関する本も色んな角度から論じられています。ただ企業経営を考えるとき意外に抜けていると思うのは、個人的な能力についてはあまり取り上げられません。これから開業を考える人は、この能力をどう鍛えるか真剣に考えることも必要と思います。
もし開業したとして絶対に失敗しない方法はあります。それは一度開業したならば事業を辞めないことです。続けてさえいればいつか大きな利益を得る可能性はあります。ただ事業継続のためには、運転資金を常に稼いでいないことには持続ができません。そこで辞めてしまうために結局は事業に失敗したということになります。
企業経営者には、困難や危機に直面したとき冷静さを失わずに困難に立ち向かう精神力が求められます。また日々のビジネスのなかでは、リスクや不安を感じるときでも勝負に出るときには行動に移せる勇気が必要です。現在のように物価や金利の変動が続くなかでは、常に決断力や忍耐力もなければ経営は続けられません。
このような能力のことを「胆力」といいますが、起業するときには絶えず求められます。経営のノウハウや知識とは別に、経営者だけが現場で常に求められる能力です。古くは心身統一法を説いた中村天風という人がいました。近年では京セラ創業者稲盛和夫さんが京都で盛和塾を立ち上げ、この胆力を中心とした経営者の心構えを教示していました。
会社を立ち上げるというと、いかに利益を最大化するかばかりに気持ちが向きがちです。会社経営は大きな責任を負う立場ですから、失敗を恐れずに常に大きな決断をする立場に立たされます。何か問題が発生しますと、社員が不安に陥るなかで落ち着いて全員を導く決断をするリーダーの役割を担います。
起業を目指すならば、早い段階から胆力を意識して鍛えることを考えるべきです。経営者マインドは促成で一朝一夕に身に着くものではありません。特に厳しいときにこそ頼りになる判断や勇気ですから、じっくり時間をかけてあらゆる状況に対応すべく準備をしておくべきです。これからでも遅くないので、自分でテキストを作るつもりで立ち向かってください。
誰もが開業にあたっては、あまり難題には当たらずに無難に開業したいと考えます。ただ無難な開業には無難な利益しか貰えません。大きな問題が立ち塞がったときには、それを解決するとそれに見合う利益が待ち構えてくれます。ビジネスはよくできていて、難題で鍛えられると経営者はどんどん能力が高くなっていきます。胆力はそんなときのための掛け替えのない武器です。
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