過って派閥政治が活発だった時代の自民党には、「選挙で勝ちすぎた派閥は崩壊する」とする教訓がありました。古くは田中角栄元首相の率いる田中派が大きくなり過ぎて自壊しました。最近では安倍派が100人の議員を抱える大所帯になった末に派閥ぐるみで裏金作りをし、派閥解消に追い込まれのは数年前のこと。
今度は自民党自身が、先の衆議院選挙で316人の当選者をだす大勝利をしました。近年の国政選挙で自民党は、回数を重ねるごと当選者数を減らし政権の維持が次第に厳しいと思われていました。その自民党が、あろうことか衆議院総数の3分の2を超える大勝利を収めました。
派閥が勝ちすぎた場合にはその派閥の崩壊につながっていました。自民党も勝ち過ぎたことによって、この後にどんな変化が待っているのか興味あります。これは政治だけの話ではありません。ビジネスの世界にも業界で1強と云われた大手企業が、厳しい局面に立たされているケースが見受けられることです。
東京電力というと日本を代表する大企業でした。東日本大震災以降は厳しい経営が続き、今は倒産危険度ランキング第6位です。また自民党とは二人三脚で成長が続いてきた電通グループも、3000億円を超える大赤字を記録しています。住友化学や日産自動車など、過って業界日本一だった会社が今は苦しんでいます。
特に自社の力量以上に高く評価された後には、厳しいこの国の現実に直面させられることが多いです。高市首相がわが国初の女性首相であること、中道の野田元首相があまりに能力不足であったこと。この二人が同じ松下政経塾の出身であることは、今の日本の政界にあまりに人材不足していることを示しているように思います。
日本に決して優れた人材が生まれていないとは思えません。ただ政治の世界に関しては、1990年代後半以降は不況色が濃くなって世襲議員が大量に生まれはじめました。就職先のない子供のために国会議員が子息を自分の後継にしたため、政治に関心のある優秀な人材が政治の世界に関われない事態が発生しました。その代わりに親の七光りの世襲ばかりが今の政界で目立つことになっています。これも日本社会の歪みの現れです。
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