現在、上映中の高杉良原作「不撓不屈」は、
TKCの創業者で税理士・飯塚毅氏が昭和38年から7年に渡って国税庁の不当ないじめに遭い、最後は裁判を通して全面勝利を勝ち取る話である。
作家の高杉良氏は、大蔵省キャリアの安田誠の私恨を背景に話を展開させているが、大蔵・国税が本気で一税理事務所を相手に事務所閉鎖へ追い込もうとした背景には、将来巨大な税務事務所に成長しそうな飯塚氏の事務所を、早期にその芽を摘んでおこうとする意図が隠れているように思えてならない。
何故なら、国家試験に受かって税理士登録する一般人のほかに、国税の税務経験を立てに無試験で税理士になれる大量の国税職員がおり、彼らの退職後の仕事確保のためにも、巨大な税理事務所の出現は迷惑なのだ。
これと同じような事件は、物流のヤマト運輸が宅急便によって巨大化しようとした時期に、郵便事業への影響を心配した当時の運輸省は、省をあげてヤマトの小倉昌男氏に圧力をかけてきた。その圧力を撥ね返して現在のヤマト運輸がある。
これら創業者同様、起業をするにあたっては、小なりとは言えどもライバル企業などとの戦いは発生する。戦わずして勝つのが一番よいが、それが無理なら絶対負けないことだ。
「不撓不屈」には高い志があり、家族や社員の協力があり、起業家のモチベーションが上がることは請け合いの映画だ。
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