昨年暮に東京・港区の西麻布に誕生したタロットバー「Rosy」が人気を集めている。このバーのキャッチコピーが、「タロットとハーブ酒の女の隠れ家」。
このお店を経営している
クラリティー・アソシエイツは、インターネットを利用してマーケティングを行っているれっきとした IT系の企業だ。
社長の井上由美子さんは、学校では音楽を専攻したがそのまま教師にはならず、3年ほど大阪有線放送社(現・USEN)に勤めて個人宅新規開拓営業を経験したのち、ネットを利用した女性消費者向けのサービス・アドバイザーをフリーで行っていた。
アドバイザーの経験を基に05年1月にクラリティー・アソシエイツを立ち上げ、主に企業向けのマーケティングやWebサイトの作成、メンテナンスなどを行っている。
マーケティングやWebサイトの作成を行っている会社は、今やどこにでも存在するが、その会社がバーを経営しているとなると、ニュースネタになるから面白い。しかも、女性が大好きなタロット占いとハーブ酒を揃えると、好奇心の強い女性には「待ってました」と大向こうから声がかかりそうだ。
女性の関心が強いと言うことは、必然的に男性の関心も呼ぶことになるのは、人類始まって以来の習性がなすところ。男性の起業と違って、女性にはビジネスの細部がまだまだ開発され尽くしていない。
今さら、「男の隠れ家」なんて言葉は陳腐以外の何者でもないが、「女の隠れ家」となると新鮮に聞こえるから不思議だ。ただ、IT企業によるバーの経営が、果たして有機的な利益をもたらすか難しい。もし失敗したら、単に女性起業家が人気取りと一稼ぎ気分で、自慢のタロット占いを駆使したとしか取られない。
ほりえもんの失敗を見ても分かるとおり、新規の事業の選択に失敗すると、ほとんどは地獄の苦しみを味わうことになる。IT企業とバービジネスとのシナジー効果を、井上社長には是非とも見せてもらいたいものだ。
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