都心のオフィス街でランチ店舗の開設というと、フーズビジネスを目指す起業家にとっては憧れであり、高嶺の花と思われたが、バルチック・システムはこの高嶺の花を手中に収めつつある。
バルチック・システムが進めるランチ店舗は、都心にある居酒屋の昼の空き時間を借りてのカレー店の出店。昨年東京・虎ノ門で始めた1g1円の「開運1円カレー」が大当たりして、川崎、蒲田、新宿に相次いで出店している。
カレーでも、ライスでも、福神漬けでも、サラダでも、とにかくカレー皿の上のものは1gが1円という発想が支持され、常に行列が出来ている状態だ。
実は、店舗を貸す居酒屋の方も、人出が多い昼間を締め切っているより、貸して営業をしている方が確実な実入りになる。また、居酒屋とランチ店では営業手法が違っていて、ランチは手間が多い割りに実入りが少ないところから、居酒屋にとっても悪い話ではなかった。
バルチック・システムの快進撃がどこまで続くか、先を読むのは難しいが、今月から直営店からフランチャイズ方式に展開を広げての営業が吉とでるか凶とでるか、ヤドカリ商法の面白い試みである。