20代男性には、飲食店での起業願望の強い人が多い。塚本彰さんも、学校を卒業して直ぐ飲食業界に入ることが希望だったが、両親の猛反対にあってあえなく断念。
一応、婦人服のアパレルメーカーに新卒で入社することはしたが、狙いは飲食店のメインテーマである若い女性客に来店してもらうためのマーケティング活動だった。
そして、26歳で満を持してのダイニングバーの開店へと漕ぎつける。就職時にはあんなに反対した両親が、今度はあっさり賛成してくれるだけでなく、開業資金作りでは大いに協力してくれたほどだ。
池袋駅西口にビル1階で13坪の飲食店を借りるのに、開業資金として1400万円が必要になる。塚本さんはそれまでに自己資金として800万円貯めていたが、残りの600万円が不足する。
そこで国民生活金融公庫に融資を申し込むも、公庫からは融資の条件として連帯保証人をつけることを条件として出された。そのとき両親は、自宅の土地建物を担保に保証人を引き受けてくれたのだ。
池袋駅から徒歩5分、家賃25万円、店舗の改装費700万円で何とか、開業へと漕ぎ着けた。
両親が拘った一度会社勤めをしたことが、塚本さんにはとてもよい経験になっていて、会社で人に使われたことが、自分が店で人を使うことに生きている。
現在は、商売も軌道に乗っていて、これからの飲食店のあり方などを考える余裕も生まれている。若い人の起業の成功で余裕が生じることは、決してよい方向ばかりに向かうものではない。
とてつもない大きな仕事をやってのける若くして成功した起業家の一方で、とんでもない方向へ脱線してしまうのも若い起業家だから。
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