今、人材派遣業界から注目を集めているのが、人材派遣ベンチャーのロケーションバリューが今年4月から運営を始めている「
おてつだいネットワークス」だ。
この会社の最大の特徴は、突発的な人手不足に対応できるシステムを構築していること。事前に登録している新宿のコンビニから、「深夜予定していたアルバイト店員一人が急に来れなくなったので、助けて欲しい」と依頼が入ると、おてつだいネットワークスは登録会員に携帯を使って連絡して、都合のつく会員の中から一人選んで依頼に間に合わせている。
事前のマーケティングをしなくても、スタート当初の4月の間に数百人のアルバイトが集まり、コンビニや食品宅配チェーン、保育・介護サービス、英会話教室など約50社から引き合いがあるほど、注目されている。
その背景には、都市部の人手不足が深刻化している事情がある。2、3年前なら、求職者の数が求人数を圧倒的に上回っていたが、今年に入って景気の上昇と同じ調子で求人数が増え続けている。特に、アルバイトは何処でも引く手あまたの状態。
ロケーションバリューは、このアルバイト不足に焦点を合わせた戦略が当たって人気を呼んでいる。しかも、他社には真似のできない、携帯電話のGPS機能の活用と、登録者の高度なデータベース化は、自慢のシステムだ。
社長の砂川大さんは、商社勤めから米国のベンチャーキャピタル(VC)を経験して、05年3月に会社を立ち上げたばかり。一般に人材派遣での会社側の取り分は30%で、派遣社員が70%と言うのが標準だが、ベンチャーバリューは会社33%で会員66%。
ただ、基本の料金が会社側のお願いベースのケースが多いため、割高に設定できるところも強みになっている。
砂川社長の労働力をムダにしないサービスの発想から始まった起業は、これから起業を進めようと起業チャンスを窺っている人にも、社会のニーズをしっかり見ていると、まだまだ身近に色んなチャンスが転がっていることを示唆することになった。
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