外食産業の売上げは、最高潮だった97年に推定で29兆円を記録したが、昨年05年には24兆円まで減少してしまった。駅ビルのレストランフや飲食街では気付かないが、現在は外食産業冬の時代に入っている。
その原因として、家庭の主婦の社会進出により、主婦が家で食事を作る内食も外で食べる外食も減って、今は出来上がりのおかずや、弁当といった中食が幅を利かせる時代になったと云われる。
また、ラーメンを例に取ると、ハイディ日高や幸楽園といった300円台の安いラーメン店が流行っている一方、800円、1000円の有名ラーメン専門店がお客さんを集め、その中間に位置する個性の薄いラーメン店の存在感がなくなる、二極化がどんどん進んだことも原因している。
そのうえ昨年あたりからは、バイトやパートの人件費高騰が激しく、利幅の少ない商売をしてきた飲食店は、経営が立ち行かなくなってきたようだ。
わたしは、一時的に外食店舗が減って売上げが減少しているが、長い目でみると再び店舗は増えるとみている。飲食店の味には流行り廃りがあって、たまたま今の外食をよく利用する若者向けの味を探せないだけで、まもなく人気の食べモノも誕生すると期待している。
よく、いつの時代にも変わらぬ味を売り物にした老舗の料理店があるが、味の専門家に言わせると老舗の店ほど敏感にお客さんのニーズに合わせて、味は変わっているそうだ。
これから飲食店での起業を目指す人はとても多いが、現在の淘汰の時代は新規性を売り物にした新しい飲食店には、開業の格好のタイミングということになる。
今週発売された、「
フードビジネス成功ノート」は、その意味で大変参考になると思う。
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