起業にあたって、取り扱う商品を人よりも好きなことが起業の鉄則とは、このブログでもよく書いてきた。その理由は、モノが売れないなど商売が厳しい状態に陥ったとき、その商品が好きなら厳しい状態にも我慢ができるからである。
05年7月にイースイートを立ち上げた藤瀬孝次郎社長は、人一倍スイートが好きなわけではない。彼が人一倍好きなのは、マーケティングマネジメント。女性のスイート好きには、このような仕組みを構築すると、間違いなく売れるはずだと、自分のアイデアに賭けたのだ。
藤瀬社長のイースイートが運営する「
デリバリキング」は、ネットで各種食品を1社ずつ注文していた「お取り寄せ」好きの女性向けに、注文を週一度まとめて送る仕組み作りをした。
複数の会社から取り寄せた商品を、物流センターでお客さん別に詰め替えて発送するもので、今年1月から食品メーカー45社と契約して本格的な発売を開始、このビジネスモデルも特許の出願済みだ。
藤瀬社長は学校を卒業すると情報システム会社に入社、その後は外食産業、イベント会社、広告企画制作会社などを経て、マーケティングプランナーとして独立。デリバリキングはマーケティングのプロをして、自信のネット通販といえる。とは言え、現在、月の注文が100件あまりで、まだ赤字から脱してはいない。
今後の展開は、取引メーカーを現在の3倍の150社、注文件数を月2000件に伸ばして、08年3月までには黒字化を予定している。そのためには、現在の常温食品に生菓子を加えることが念願だ。そして、ネット通販を目指す企業へのコンサルティングビジネスへの進出も考えている。
ネット通販には、扱い商品の世界ばかりではなく、マーケティングや情報システムの世界からも起業する人はけっこういる。売れる仕組み作りによって、確かに多くのお客さんを集めているが、売る商品のお客さんの受け具合となると、この種のネットショップは苦労しているようだ。
これからネットショップの開店を目指す人も、商品の世界から入るか、マーケティングやシステムの世界から入るか、自分の強みと弱さをじっくり考えることだ。間違っても、どちらのノウハウも知恵もなしで開業を考えることのないように願いたい。
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