人材派遣での起業は、派遣需要が多く、しかもあまり高額にならない初期投資で開業ができるところから、このところ起業希望者がとても多い。
そんな希望者に冷や水を浴びせるような事態が起った。人材派遣業準大手の東京・世田谷のシモムラビジネスワークスが、未成年者に仕事をさせた事件で営業許可を取り消され、人材派遣事業を日本通運グループに営業譲渡をせざるを得なくなったのだ。
事件は、05年1月のこと。当時16歳だった少年を深夜に働かせ、労働基準法違反でシモムラは刑事罰を受け、労働者派遣事業の営業許可を取り消されて、5年間は事業再開ができなくなった。
シモムラは、人材派遣の他に、オフィス機器のリサイクル事業や建築内装、不動産業のほかに、リサイクルショップを営業していて、人材派遣が事業停止になっても何とか事業展開は可能だが、1事業所での違法行為とはいえ、全ての人材派遣事業で営業許可が取り消されてしまうのだ。
業務請負で最大手のクリスタルが、偽装請負で摘発されてドットウェルグループに身売りされたように、派遣や請負など雇用に絡む仕事を行う会社の業務身売りが目立っている。
一つには、違法行為に対する処罰が厳しいため事業の継続ができないのだ。二つめとして、派遣会社や請負会社の経営の脆弱さが目立つ。社内管理が徹底されていないし、社内モラルも低いように思う。
これから人材派遣で起業する人には、ビジネスチャンスは大きいと思われるが、リスクも当然高いことを認識するべきだ。
《もしお役に立ちましたら、ワンクリックお願いします》
人気blogランキングへ
《
起業相談も受付けています》