わが国では、画期的な発明を基にベンチャー企業を起業する人がとても少ないようです。実用新案と違って、基本特許に係わる発明はそのほとんどを大企業が押さえていて、個人ではなかなかその領域に近づけないとされてきました。
ところが最近は、大企業の特許部に眠っていた有望な発明や技術を、社内の多くの人に公開する動きが広がっています。その技術を基に事業化をするため、投資会社などの助けを借りて起業する、「カーブアウト」と呼ばれる手法で起業をするのです。
S さんは、それまで勤めていた重機械工業の会社の特許部で眠っていた、畑違いの半導体製造過程でウエハーに金属膜を特殊溶液で貼る技術に代わる、塩素ガスを使用する方法で05年に起業を実現しました。
このウエハーに膜を貼る技術は、現在米国の2社が独占的な市場シェアを握っており、他の会社には近づくことも出来ない領域でした。10年以降には、順次S さんの会社の金属膜製造装置が市場に参入することが予想されている。
日本の大手企業は、多くの特許を抱えているが、その多くは特許部に眠ったままになっています。カーブアウトの手法が広く活用されると、わが国のベンチャー企業も活気づくことになるはずです。
このブログを見ている人の中には、会社が抱える特許公開に出会える人が、これからは出てきです。是非とも、その機会を逃さないでもらいたいと思います。
《もしお役に立ちましたら、ワンクリックお願いします》
人気blogランキングへ
《
起業相談も受付けています》