宣伝文句は、「古い戸籍簿は、80年経つと役所で処分されますよ?」 この後に、早いうちに自分の家の戸籍簿を作りましょう、と云ってネットによる営業展開を行ってきた北海道小清水町の「家系図工房」。
家系を調べたい人の委託を受けて、戸籍謄本、除籍謄本を役所から取り寄せ、菩提寺に保管されている過去帳や墓碑を調べて、8代程度前までの200年近くさかのぼった家系図作りを、家系図工房は請け負ってきました。
制作費用は、交通費を除いて18万円、毎月20件程度の注文を、団塊世代や親にプレゼントする若い世代から受けています。家系図完成の暁には、美濃和紙に顔料インクで印刷、巻紙に仕上げて、桐箱に入れて納めるサービスもあって、根強い人気を得ていました。
その家系図工房の代表者が逮捕されました。家系図は「事実証明に関する書類」にあたり、それを業務として作成するのは行政書士にしか認めないとする行政書士法に違反していたのです。
実は、この家系図工房に限らず、家系図作りは以前から行政書士の手によって、細々と行われてきました。家系図工房が人気を得たのは、一つはネットを徹底して活用することで安価に作成した点にあります。
また、マスコミを上手く活用することで、北海道の片田舎に会社がありながら、全国区のお客さんを相手にすることで出来たのが二つめです。
ただ、無資格で事業をしては、せっかっくの狙いを台無しになります。起業においては、慎重な下調べと長い準備期間が欠かせません。軌道に乗りかけた起業を、こんなことで無にしてしまうのは残念の一言です。
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