今年3月を最後にまったく連絡が途絶えたソフト開発会社のKさんから、3ヶ月振りにメールで連絡がありました。Kさんとは、昨年10月に彼が起業した後からのお付き合いで、起業相談と云うより、ある中堅塗装会社向けにシステム開発の受注相談を受けた時からの付き合いです。
Kさんの誠意や塗装の仕事をよく知り尽くした計画書が相手社長に通じて、正確な数字までは知りませんが数千万円の大きな仕事を受注することに成功しました。会社を立ち上げて3月で新規に大規模な仕事を受注できるのは、とても幸運なスタートです。
わたしは受注までは約束で相談に乗りましたが、システム設計からは門外漢ですので Kさんとの連絡もなくなりました。その後は、今日来た Kさんからのメールで初めて知ったことですが、Kさんを含めて会社の3人では人手が足りないので、知人を通じて個人のソフトハウスに仕事の一部をアウトソーシングしたそうです。
以前からそうですが、ソフト開発やシステム開発は極端な人手不足で、設立3ヶ月の Kさんの会社に仕事を依頼したのも、背景にはどこも人手不足が深刻なために、経験不足を承知で塗装会社は仕事を発注したようです。
そして、仕事の着手にあたってアウトソーシング先のソフトハウスから、制作料の前金として300万円を求められたそうです。Kさんは以前の仕事でも、システムエンジニアとしてシステム開発にかかわっていましたから、前金自体は不思議ではなかったようですが、ほとんど口約束でお金を支払ってしまったようです。
その前後には、相手の会社近くの喫茶店に行って打ち合わせをしていたようですが、開発作業が本格化してからは音沙汰がなくなり、そのうち相手の携帯も「使われていない」状態になったそうです。
相手の会社の所在地に行っても、そこは空の事務所で、しかも以前から空だったようです。起業当初はよく詐欺に遭うといいますが、Kさんはまんまと引っ掛かったそうです。わたしの知り合いでは、初めての詐欺事件です。
しかも、法律相談に行ってみたものの、Kさんのケースは全て口約束のために証拠を何も残してないので、立件するのは難しいと云われて目の前は真っ白になったそうです。ただ、その後資金は何とか確保して仕事はそのまま続けているそうですが、起業のときはこの種の詐欺事件が多発しますので十分注意してください。
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