起業を目指す人のなかには、顧客ターゲットに富裕層を想定した高額商品の販売を考えている人が大勢います。少人数のヨーロッパ旅行の企画会社、億ションの販売代理会社、そしてファイナンシャルプランナーなどなど、おのずと顧客は富裕層に限られた商売を考えている人たちです。
ただ、富裕層と規定するのは簡単ですが、実際に富裕層と云われる人に会うことは大変難しいことです。街を歩いて「あなたは富裕層の方ですか」と聞いても答えてもらえないでしょうし、豪華な住宅を訪ねて「お宅は富裕層ですか」と聞いても、インターホン越しに断れるのがおちです。
一応わが国では、富裕層と言うと資産額が1億円以上の人を云い、150万人以上、家族を含めますと600万人以上と云われています。勘違いしやすいのが、資産家といわれる人たちで、不動産や株式を所有している人です。
この人たちは確かに資産は1億円以上所有していますが、消費に関しては保守的で、顧客ターゲットとしては不向きです。不動産や株式の含み資産が大変な額になりますが、実際の手元資金は少ないためにお金を使いません。
お金を使う富裕層となると、企業経営者、大手企業の役員、弁護士、医者・歯科医、公認会計士、著名人などに限られてきます。これらの人にアポイントを入れて、何人の人が会ってくれると思いますか?どの仕事も猛烈に忙しい人ばかりで、容易に会えない人たちであることは確かです。
以前、インターネットを利用して買い物をするかどうかが話題になりましたが、結局忙しい中でもネットは利用していると云われています。
結論として、起業にあたって顧客ターゲットを富裕層とすることは、相当無理があると思います。ただ、富裕層かどうかは別にして、趣味や関心事を切り口にした囲い込みで、富裕層の人に近づくことが可能とは思います。
銀行や証券会社、百貨店など、わが国の代表的な企業が総力を挙げてリスト作りをしている富裕層リストですが、上手く囲い込みができていないのが現実です。そんな中で、顧客ターゲットを富裕層とした起業は、最初の事業計画から考え直したほうがよさそうで。
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