NOVAが遂に、会社更生法の申請を行いました。負債総額は439億円に達し、最後は猿橋望社長を解任して、3人しかいない取締役の強行突破によって申請したようです。
1996年に店頭公開をしましたが、当時NOVAによる語学教室のビジネスモデルは高い評価を受け、起業家にとっては羨望の的でした。
〇 英語圏の外国人講師が直接教室で教える運営方法 〇 駅周辺に教室を設置して、受講者が通いやすい 〇 前払い金は高額になるが、1回あたりの受講料はリーズナブル など、それまでの語学教室と比較して画期的な内容でした。
それから10年以上の月日を経て、会社更生法を申請するまでに、どんな原因があったのでしょうか?わたしの分析では、上場しているとはいえ、株式の8割以上を猿橋前社長一族が握っていて、株主による経営への監視機能はほとんど働いていなかったようです。
猿橋前社長によるワンマン経営ですから、駅前留学を推し進めるためにマーケティングを無視した出店戦術をとっていました。また、売上げ約6百億円、従業員約2千7百人近い会社に、取締役をたった3人しか置かない、異常な経営形態の会社でもありました。
その会社が破綻へ踏み出すきっかけは、最高裁による「受講料の解約に伴う払戻金が不当に安いこと」が、違法とする判決を受けたことです。受講生の高額の前払い金に頼っていた経営は、この判決によって一気にパイプが詰まってしまいました。
また、猿橋前社長による会社資金の不正流用も噂されています。せっかく華々しい起業によって、わが国の起業史に残るようなビジネスモデルを作り上げた猿橋前社長も、愚かな会社経営者の一人になってしまいました。多分、自分が作り上げたビジネスモデルに酔ってしまって、酔いつぶれてしまったようです。
《現在、起業ランク56位から69位へ下降してます。
今日もクリックよろしくお願いします》
人気blogランキングへ