起業相談に乗っていて、とても難しい問題に出くわすことがあります。東北の40代の男性は、日頃から兄弟のような付き合いをしていた2人の同僚と、3人でパソコン教室で起業しました。
今は東北地方でも、遅ればせながら中高年のパソコンブームが起っていて、生徒数も最初は数人から数十人へと増え、百人近くも集めたそうです。3人が手分けしてチラシのポスティングをしたり、初心者向けのテキストばかりでなく、CADシステムの操作など技術者向けに高度な技術を教えることもしました。
ただ、頑張っても、頑張っても、30代から40代の男性に、以前会社勤めをしていた当時と同額の給料を支払うことは、1つのパソコン教室だけでは無理です。しかも、当初計画のように直ぐに次の教室を設立できるほどには、利益が上がりません。
起業から半年が過ぎた頃から、アルバイトに毛の生えたような給料に嫌気がさして、一人が辞めると言い出し、それに同調する一人がいて人気のパソコン教室も空中分解しそうになってしまいました。
一人が、初期投資に出資したお金を返して欲しいと言い出したのです。けっこう生徒を集めて、順調に経営は拡大していたのですが、それ以上に家庭を持った3人の男性の仕事としては、キャパが小さすぎたようです。
結局、最後は1年も持たずに3人が喧嘩別れとなりました。3人が走りだしてから起業相談をされても、結局事業を継続することができる答えは出せませんでした。多分、幾ら3人の仲が良くても、3人のオトコが1つのパソコン教室で働いて収入を得るには、教室の容量が小さすぎました。
一歩引いて考えると直ぐ分かるようなことも、3人が起業に盛り上がっているときは、青天井の収入を期待したようです。相談をした人が書いていましたが、酒を飲みながらの起業話には落とし穴が多くありそうです。
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