起業の問い合わせの中には、「こんど営業車を使って路上販売を行おうと思うが、資格とか必要ですか?」といった質問が時々ある。
多分に、営業車の路上使用許可を尋ねたくて資格と云っているのだとは思うが、多くの人が起業するために資格を必要としていると思い込んでいる節があるようだ。特別な技量を必要とする場合だけ、資格取得を求められるが、基本的には必要ないのが起業。
そんな日本人の資格好きを見透かしたように、10月2日には「
個人情報保護士認定試験」が行われる。
この試験では、個人情報保護法に沿って、個人情報の概念、考え方、制約、利用制限、情報の安全確保、リスク、保護対策などを体系的に理解し、実際の企業活動に支障なく管理、運営、活用を行える知識・能力を有するエキスパートであることを認定する。
この他、10月には企業の会計戦略やリスクマネジメントを管理する経営会計士、11月には会社内不正や不祥事をチェックする公認不正検査士の資格試験も行われる。また、個人が穂別のプロジェクトごとに企業と契約して働く、独立事業者を評価する資格制度も準備は進められている。
今人気の臨床心理士なども含めて、これらはすべて民間資格だが、ないよりはあったほうが良い。しかし、資格を取得したことで起業が成功する確証は何もないことを認識しておくべきだ。