起業に関心のある人なら、「アントレ」や「ビジネスチャンス」、「頭で儲ける時代」などの月刊誌はお馴染みだと思います。その中では、最も一般的に知られているアントレが、今日発売の10月号から隔月の発行に変わりました。みなさん、元気にお過ごしですか。
リクルートが発行しているアントレですが、フランチャイズチェーンの本部企業の紹介雑誌として広く知れ渡っています。現在では、アントレと言えばフランチャイズの代名詞として使われるほどです。そのアントレでさえ、毎月発刊することが厳しくなっているのです。
はっきり言って、フランチャイズ企業からの加盟店募集広告が取れません。これはフランチャイズビジネスの構造的な問題があって、ダスキンやTSUTAYAなどは、広告をうたなくても加盟希望者は本部に問い合わせてきます。反対に、フランチャイズへ参入したばかりのビジネスの確立していない本部や、コンビニのようにすっかり評判を落とした本部ばかりが広告を載せるために、今ひとつ読者を引きつけられないようです。
わが国でのフランチャイズビジネスは、これまで何度か大きな山がありました。直近では1990年代後半のリストラの嵐が吹き荒れていた時代、希望退職によって多額の退職金を手にした中年男性が大挙してフランチャイズの世界に参入しています。その時代、1997年にアントレは創刊されています。
ビジネスチャンスは、純粋に起業家向けの雑誌として1992年の創刊です。こちらも、創刊以降多彩な企画と豊富なデータを売りものに、起業には大変役立つ情報誌でしたが、2007年5月号のリニューアルを経て、ページ数が約20ページ減らしたうえ、企画の総論やデータがほとんどなくなって、もっぱら企業紹介ばかりの雑誌に変貌してしまいました。
頭で儲ける時代に至っては、元来は国民の発明への啓蒙を主旨に1966年に創刊された、起業家にとっては中身の濃い雑誌でしたが、最近は株式人気が高まれば株一辺倒、公的資金の個人向け貸付に妙味があるとなるとそちらばかりで、真剣に起業を考える人にとっては、ほとんど役の立たない雑誌になっています。
起業を考える人にとって、紙媒体による起業ジャーナリズムは数少ない情報源です。インターネットにおいても起業情報は掲載されますが、そのほとんどは広告がらみの情報です。そして現在、その紙媒体でさえも、広告色がますます濃くなっています。
起業を考える人は、まずこの情報の真贋から疑って掛からないと、簡単に騙されてしまいます。やはり、多くの情報を入手して、準備期間を十分にとることから始めないと、落とし穴がいっぱいありそうなのが起業の世界です。
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