またまた中国製インゲンから、殺虫剤が検出されました。冷凍ギョーザの中毒事件が解決していない段階で再度の薬物混入事件ですから、日本人には中国製食品に対して嫌気が差してきていることは確かです。食品業界には、「これ以上打つ手なし」として、中国での生産から他の国へと産地の変更を考える会社も出てきているようです。みなさん、元気にお過ごしですか。
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中国に代わる野菜の供給地となりますと、ベトナム、ラオス、カンボジアと中国から南下することが考えられます。これは製造業が、安い人件費を求めて移動していった軌跡と同じ道をたどることになります。それとも価格は高くなりますが、国内での野菜生産にシフトすることも考えられます。
現在、農作物の販売で最も注目される起業家は、オイシックスで2000年に起業したT さんです。わが国では、食料の自給率の低さや食の安全・安心などを契機に、農作物の販売による起業を目指す人はとても増えています。特に、若い人の起業志願は驚くほどです。しかし、今年の年商約70億円まで成長させたT さんほど、地に足の着いた事業で着実な拡大を続けている人はいません。
T さんの事業の成功要因を整理しますと、お客さんからの注文は1点から受け付けています。常にお客さんと向き合い、T さん自身が時間を作っては家庭訪問をしてお客さんのニーズを直に聞きます。一方、生産農家の人に対しては、確実に利益の出る仕入れをしています。その上で、農薬の使用量の厳しいチェックなど、生産者とお客さんの信頼の仲介役を確実にこなしています。
農作物の流通に関しては、たまたま事故米の存在が広く知れ渡ったときに見えてきましたが、仲介業者のとても多い事業です。そのため、生産者の手取りは想像を絶するほど少ないのが現実です。もし起業家が直接、生産者と消費者とを結びつけることができるなら、商売を拡大させる余地は相当あります。
ただ、腰を据えて、半年、1年掛かりの事業です。生産者の信頼を得るだけでも、時間がかかります。オイシックスのT さんのように信頼を勝ち取ることができると、事業の幅はこれまでになく広がります。T さんのこれからの事業展開は、加工食品の製造を考えているようです。農業は、間違いなくこの国では拡大しますが、どのように拡大するのか、誰が拡大させるのか、その辺はまったく見えていません。それは、起業の余地が多いことを示しているように思います。