東京では木枯らし1号が吹いて、寒い一日になりました。これからは、一日一日と寒さが募ってきます。みなさん、元気でお過ごしですか。
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10月31日のことですが、東京都豊島区に本社を置く保育所の運営会社が、11月1日から29箇所全ての保育施設を閉鎖すると一方的に通告して、
社長が雲隠れしてしまいました。子供を預かっている若い両親は、大変困っていると云った騒ぎが起りました。「ハッピースマイル」が施設の名称で、主に首都圏において学童クラブや保育所を展開していました。
保育所や託児所など、保育サービスの起業環境といいますと、現在は決して悪くはありません。これは、2005年に施行された次世代育成支援対策推進法(次世代法)によって、従業員が301人以上の企業に仕事と子育てを両立するための行動計画策定が義務付けられ、社内や会社周辺に従業員向けの託児所を作る会社が増えています。
会社自体は託児所施設の運営は難しいので、外部の運営会社に依頼することになります。また、最近の不景気で仕事に就くお母さんも増えているため、都市部の保育所も増え続けています。そんな中での「ハッピースマイル」の施設閉鎖ですから、経営不振の原因がどこにあるのか興味のあるところです。
「ハッピースマイル」を経営している会社は、エムケイグループといいます。この会社、1996年に設立していますが、最初は固定電話の工事と販売の会社だったようです。それが、建設リニューアルに手をだし、保育所の運営をスタートさせ、メガネとコンタクトの販売を行いと、脈絡なく儲けられそうなビジネスに次々に手を出していっています。
そのときそのときの、儲かりそうなビジネスを新規事業とする手法ですが、この方法では会社の経営資源を集中できませんから、利益に結びつきません。また、現在の日本には、儲かりそうなビジネスには、誰もが殺到する集団心理が働いていますから、結局利益を得ることの出来る会社は限られます。この現象は起業の際にも見られますから、起業家のみなさんは注意が必要です。
このような経営ですと、昨今の資金繰りの厳しい時代ですと、一発で資金はショートしてしまいます。しかも、保育所29箇所に対して、子供の総数が約300人と1箇所あたり10人ですから、まともに運営することは難しいと思います。事業の集中と選択は、現在もどこの会社にとっても大きな課題です。やはり、この会社の経営のあり方に問題があって、保育サービス自体の売上げはこれからも伸びそうです。
ただ、ここでも保育士など、人的なサービスの担い手不足は深刻で、特に優秀な人材不足がどこの会社にとっても悩みの種のようです。女性の方で、保育所での起業を考えている人は少なからずいます。これからも、保育サービスは拡大が続きそうですので、特色のある保育施設の経営で地域での信頼を獲得することです。